12月中旬、大三島で無農薬ゆずの皮むきと蒸留前仕事を行い、冬至に向けた「香りの仕込み」を進めています。果皮は精油に、剥き実はポン酢やジャムへ。冬の乾燥に寄り添う島ゆずのボディオイルとバスソルトの使い方も紹介します。

12月も中旬。冬至が近づくと、島の空気はさらに凛と引き締まり、昔からの習わしとともにゆずの香りが暮らしに戻ってきます。冬至にゆず湯に浸かる風習があるように(冬の体を温め、香りでほっとする時間をつくるため)、私たちもこの季節に合わせてゆずを仕込みます。今年も大三島の無農薬ゆずを手に、蒸留に向けた準備を進めています。寒さのなかで漂う柑橘の清々しい香りは、島の時間をそっと教えてくれるようです。
蒸留前の仕事 — 大三島の無農薬ゆずと、皮むきの手仕事
今回使うのは、大三島で大切に育てられた無農薬ゆず。蒸留の前に欠かせないのが「皮むき」の工程です。ゆずは一つ一つ手に取り、果皮と果肉に分けていきます。
**果皮(黄色い部分)**は香りの要であり、精油の原料です。白い内皮(アルベド)をできるだけ残さないよう、香りの層を傷めないよう薄く丁寧に剥いていきます。寒い中、作業台に並ぶ果皮からはふんわりとした柑橘の香りが立ち、作業する手をリズムづけてくれます。剥き終わった果皮は一旦冷凍後、蒸留器へ運ばれ、ゆっくりと香りが抽出されます。

一方、**剥いたあとの果肉(剥き実)**は捨てません。今年は自家製のゆずポン酢に仕立て、鍋物や和え物で活躍しています。また、島内でジャムにも加工され、果実は食卓へと還っていきます。香りだけでなく実まで余すことなく使い切る—この循環が島のゆず仕事の楽しさです。

蒸留でつくる島のゆず精油
果皮を原料にした蒸留では、低温でじっくりとゆずの揮発性成分を抽出します。出来上がる精油はごく微量でも豊かな香りを放ち、冬の静かな時間にもよく馴染みます。ゆず精油は明るく澄んだトップノートが特徴で、寒い日の気持ちを軽くしてくれる力があります。
この精油は、当店の**「島の香りバスソルト 島ゆず&ひのき」**に配合されています。ゆずの透明感とひのきの落ち着きが合わさることで、湯気の中に広がる香りが体も心もじんわりとほぐしてくれます。冬至の日にゆず湯を楽しむのと同じように、バスソルトでの湯浴みも香りの愉しみ方の一つです。
▶︎ 島の香りバスソルト(島ゆず&ひのき)

島ゆずのボディオイル — 冬の乾燥に寄り添う香りのケア
蒸留されたゆず精油は、**「島ゆずのボディオイル(化粧用油)」**にも香り付けとして使われています。冬は空気の乾燥や暖房で肌の水分が失われやすくなる季節。そんなとき、ゆずの香りと軽やかなオイル感で毎日のケアを習慣にしていただきたい一本です。
おすすめの使い方
- お風呂上がりの全身保湿に
タオルで軽く水気を取った後、手のひらで2〜3滴を温めてから全身になじませます。とくに肘、膝、かかとは念入りに。 - ハンドケアに
水仕事のあとや就寝前に指先までマッサージすると、しなやかな手肌に。 - 夜のリラックスタイムに
首筋や胸元、足裏に少量。ゆずとラベンダーの香りが深呼吸を誘い、1日の終わりに穏やかな余韻を残します。 - 毛先の保湿に
ごく少量を毛先になじませ、乾燥によるパサつきを抑えます。
香りは強すぎず日常に溶け込むため、暮らしのさりげない瞬間にふっと香るのが魅力です。
▶︎ 島ゆずのボディオイル

ゆずの香りがもたらすこと
ゆずの香りには、気分を明るくしながら、同時に心を落ち着かせる不思議な力があります。寒い季節に感じやすいこわばりや疲れを、やさしくほどいてくれる存在。
島での手仕事を経て生まれた香りを、ぜひ日々の暮らしのなかで感じてみてください。ください。

冬至をはさんだこの季節、島のゆずは香りと味わいで暮らしを満たしてくれます。果皮は精油へ、果肉はポン酢やジャムへと形を変え、島の循環が一つの年を締めくくります。香りの届く暮らしを、どうぞお楽しみください。

